イタリア固有のランドスケープから生まれる大地(TERRA)のタイル表現
イタリア南部バシリカータ州の都市、Matera(マテーラ)は1993年ユネスコ世界遺産に登録され、2019年には欧州文化首都(EUが毎年指定し欧州を代表する文化発信地として集中的に域内の文化イベントが開催される)にも選定されています。そのヨーロッパ最古の都市である旧市街地には、8世紀頃から造られ始めたとされるSassi(サッシ:イタリア語で石と岩の複数形)と呼ばれる洞窟住居が存在します。
■天空に浮かぶ洞窟住居「サッシ」
マテーラの最大の特徴である石灰岩の断崖面に造られた洞窟住居「サッシ」。何層にも重なるサッシは、まるで天空に浮かぶ街のような壮観な景色を作り出しています。旧市街は、石畳の路地が迷路のように入り組みます。中世の街並みを残した路地裏を散策すると、かつての洞窟住居・教会・店舗は、ホテル・レストラン・博物館・美術館に改装され、マテーラの暮らしの体験や歴史・文化を学ぶことができます。
■イタリアの土壌の記憶を宿す、Terraコレクション
クラヴィナ渓谷に幾層にも連なるサッシと剥き出しの石灰質の岩肌が複雑に混在する明るく特徴的な景観はその深い歴史と共に訪れた人を魅了しています。LAMINAMのIN-SIDEシリーズの新しいコレクション「Terra(大地)」はイタリアの歴史・文化・風土から生まれたランドスケープにインスピレーションを受けて生まれました。Terra di Matera(テラ・ディ・マテーラ)はサッシが日中マテーラの都市にもたらす明るさ、地中海の夜明けに照らされた色合い、日没の空に溶け込む表情を捉えます。そのテクスチャーは暖かいベージュ、明るい白、マテーラの丘陵地帯に反射する光と影を、太陽と雨風による風化が現す重ねられた歴史を、タイル表層とボディ内部に表現しています。
■イタリアの地層・土壌の記憶を表層と内部に宿すLAMINAMのIN-SIDEシリーズ
長い年月を経て熱・水・圧力により形成される天然石材や土壌。ラミナムのセラミックタイルは数時間でその自然工程をなぞり100%天然原料から生成されます。デザインをタイル内部から構想するインサイドシリーズは、異なる色味と粒子径の天然原料を独自技術により配合することで内部にも意匠性を持たせます。石や土壌がそうであるように切り出されたタイル内部は表層と連続性があり、小口面を意匠として魅せるデザイン表現が可能です。石材と同様の多様な加工表現にセラミックタイルの機能(耐傷性、耐水・耐湿性、耐候性、耐UV変色性等)が加わったインサイドは「ストーンセラミック」という新しいセラミックタイルの可能性をご提案します。
1200×3000mmの圧倒的な大判スケールで再現される「マテーラの土壌の質感と色合い」をぜひ弊社ショールームでご体感ください。