2026.10.06
イタリアの「セラミック・スラブ」は、こうしてつくられる

ーセラミック・スラブとは?大判タイルとの違いー

2001年、従来の大判タイルよりもさらに大きなサイズが、イタリアのセラミック産業から登場しました。イタリア、LAMINAM(ラミナム)社が世界で初めて製品化に成功した1000×3000mmサイズは、タイル業界初の常識を覆す世界最大最薄の大判タイルの登場となり、新しい市場を創り出しました。以降、他メーカーも参入し、より大きなタイルが製造されるようになります。まるで採石場から切り出された大きな天然石の石板ようなサイズ感から、これらの大判タイルは「セラミックスラブ(石板)」と呼ばれ、従来の大判タイルと明確に区別されるようになります。セラミックスラブは便宜上「超大判タイル」と呼ばれることがありますが、それはタイルの大きさだけに言及しています。「セラミック・スラブ」は、壁・床といった建築用途を超えて、ハイブランド家具やキッチンのような高いデザイン性と美観が要求されるインテリア用途にも採用可能になった「タイル建材」の枠を超えた「ハイエンドな装飾表層材」を表しています。

⇒詳細:超大判タイルとは?「大きなタイル」の先に生まれた、「セラミックスラブ」という「考え方」

ーラミナム・セラミック・スラブの環境配慮負荷低減の取り組み ー

持続可能性は企業活動と切り離されたテーマではなく、事業を継続し、社会から選ばれ続けるために同時に実現すべき経営課題となっています。LAMINAMは、2001年の創業以来、責任ある企業活動へのコミットメントに基づき、環境負荷の低減、そして天然原材料からリサイクルまでを見据えたサステナブルな製品開発に継続的に取り組んでいます。私たちにとって、製品の製造工程を語ることは、同時に持続可能性について語ることを意味します。

2016年から2021年までの間、Laminamは自社太陽光発電設備増設、水浄化・循環設備導入、焼成窯の電化比率の加速、工場内搬送設備の電化、廃材のエネルギー化設備(サーマルリサイクル)など、生産・工場設備の環境対応に約86億円を投資。さらに2024年には、持続可能な生産体制と新技術の開発に向け、約43億円のESG関連投資を行っています。

2021年にはイタリアのボルゴ・ヴァル・ディ・ターロ工場およびフィオラーノ工場でISO 14001を取得し、環境影響を継続的に監視・管理し、改善するための環境マネジメント体制を構築しています。さらに、2022年にはISO 20400「持続可能な調達」の認証を取得、これはラミナムが原材料の調達から製造・販売に至るすべての段階で、環境保全や人権尊重などの社会的責任を果たす体制を整え、それが外部機関から認められていることを意味しています。

⇒持続可能性への取り組みの具体的な成果


-セラミック・スラブの製造工程-

ラミナムは、Industry 4.0の考え方に基づき、製造工程全体をデジタルで監視・管理する仕組みを構築しています。各工程の設備や生産データを一元的に把握し、個々の機械を遠隔から管理・調整できるほか、MES(製造実行システム)を活用して生産情報を連携。さらに2023年には、Industry 4.0から一歩進んだ「Industrial Analytics」への発展を掲げ、蓄積したデータを分析して生産効率の向上を図っています。これにより、設備の稼働状況や生産量だけでなく、原料・水・エネルギーなどの使用状況を継続的に把握し、無駄の発見や工程改善につなげることで、生産性の向上と環境負荷の低減を同時に実現する製造体制を目指しています。

ここからは、一枚のセラミック・スラブが完成するまでの製造工程と、ラミナムが各工程で取り組む環境への配慮をご紹介します。

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1.天然原料の調達・保管・製品仕様に合わせて原料を配合する。

ラミナムのセラミック・スラブ※の製造は、EU域内を中心に粘土・長石・石英・珪砂などの良質な天然原料を選定し、製品に合わせて調合することから始まります。ラミナムの代表的な厚み規格、3mmでは平均して約95%、5mm厚で約92%が天然原料で構成されています(重量ベース)。建物のライフサイクル終焉でもリサイクル材として利用可能で、廃棄による環境負荷が低い原料構成です。

■製品のサイクル原料含有比率は20~60%

エミリア=ロマーニャ州は、「セラミック・バレー」と呼ばれ、イタリアのタイル製造の約90%を担っています。その中でも、ラミナムが本社工場を構えるモデナ県の都市サッソーロは「タイルの聖地」と呼ばれています。タイル製造の集積地であるこの地には、イタリア中から良質なタイルのためのリサイクル原料が集まります。ラミナムのセラミック・スラブはすべて、これらのリサイクル原料が20-60%含まれています。

■製造時に発生する端材・成形カット後の原料紛を95%再利用

製造工程で発生する資源を可能な限り再利用することにも取り組んでいます。成形・カット・搬送などの工程で発生するセラミック由来の材料を回収し、原材料として再び活用することで、資源の循環を進めています。

■採用後のリサイクルと環境負荷

Laminam製品はEPD※において不活性材料(inert material)として定義されており、有害物質を放出しないため、使用後の再利用が可能です。建物や家具などに採用されたLaminamは、改修・解体時に撤去した後、粉砕することで、建設現場の埋め戻し材や道路の充填材として再利用できます。これにより、採石による天然砂利の使用量を削減することが期待されます。

また、LaminamのEPD※では、使用後の処理について、建物から撤去した製品を50km輸送し、回収・粉砕などのリサイクル処理を行うシナリオが設定されています。3.5mm厚の製品では、1㎡あたり6.6kg※をリサイクル、1.6kgを最終処分するシナリオで第三者評価されています。

さらに、このリサイクルによって生じる環境面での便益は、EPDのModule Dで評価されています。例えばラミナムの1000×3000mmサイズ、3.5mm厚のセラミックスラブでは、GWP-totalのModule Dが−0.137 kg-CO₂eq/㎡とされています。これは廃棄時にCO₂を排出(プラス数値)せず、反対にリサイクルされたラミナムが埋め戻し材や道路の充填剤等の原材料を代替することで潜在的な環境負荷削減効果(マイナス値:環境クレジット)があることを表しています。

ラミナムは、「使用して終わり、廃棄して終わり」という製品ではなく、建物のライフサイクルの最後に回収・粉砕し、建設資材などとして次の用途へ循環させることが可能です。またその環境負荷削減の効果を、EPDで定量的に数値化・評価しています。


※表層材としてインテリア・キッチン・家具等のハイエンドユースに耐え得る美観とデザイン性を備えた超大判サイズのセラミックタイル
※EPD(Environmental Product Declaration:環境製品宣言)は、製品のライフサイクル全体(原材料調達・製造・輸送・施工・使用・廃棄・リサイクル)における環境負荷を、LCA(ライフサイクルアセスメント)に基づいて定量的に開示する国際規格の環境宣言です。ISO 14025(タイプⅢ環境ラベル)および建築製品向けEN 15804に準拠して作成され、CO₂排出量や資源・水使用量などを世界共通の基準で比較できるため、「環境の通知表」とも呼ばれています。設計者様にとってEPDは、環境配慮を感覚やイメージではなく、「数値」と「国際基準」に基づいて施主へ説明できる最も信頼性の高いツールと言えます。
※EPDに記載されている6.6kg/㎡のリサイクル量やリサイクルシナリオは、LCA評価のために設定されたものであり、実際の建物解体時に必ず同じ割合で回収・リサイクルされることを保証する実績値ではありません。


2.原料を粉砕後、水と混合しスラリー化、ドライスプレーで乾燥し粒状粉末へ仕上げる。

粘土・長石・石英・珪砂等の原材料は水と混合しミルですり潰すことで精細で均一な粒サイズの泥状(スラリー)になります。スラリー状の原料は、水分率が高くそのままでは焼成工程に進めません。次の工程ではドライスプレーによる乾燥を行います。特許製造技術を含む巨大なドライチャンバー工程では、スラリーが強制的にチャンバー内に噴霧され、適切な水分率へ一気に引き下げられます。その粉体原料を手で握ると自然とその形状を維持できる程度の湿り気が残ります。スラリーを微細な粒状粉末にして、プレス成形に適した含水率・粒度に調整した上でプレス工程へ進みます。

水を「使い捨てない」循環製造システム

この工程で重要となるのが水資源の管理です。ラミナムでは水の浄化・再利を行う循環システムを整備し、製造工程で使用した水を回収・再利用しています。

2025年の工場用水リサイクル率は54.3%で、2023年の51.3%から向上。さらに、製造用水についてはリサイクル率100%を実現しています。

製造に使用した水を地域の河川へ排出せず、工場内で循環利用することで、水資源への負荷を抑えています。大判タイルの生産に必要な大量の水を、できる限り循環させることは、環境配慮型の製造を支える重要な取組みです。


3.原料粉末を高圧でプレス・密度を高めたタイル形状に成形する。

タイルのプレス工程は、粉状・粒状にした原料を強い力で押し固め、焼成前の「生地」をつくる工程です。一般的なタイルでは、原料を型に入れて上下から圧力をかけ、所定の形や厚さに整えます。一方、ラミナムは型枠を使わず、原料をベルト上に均一に広げてから高い圧力で押し固めます。

「超大型サイズ」を支える特許プレス技術と原料回収リサイクルの仕組み

「セラミックタイルが衝撃に対して高い強度を発揮する」ための条件は、原料を均一に微粉砕し、適切な水分を持った均質な顆粒にし、その顆粒をプレスによって均一に潰して、内部に大きな空隙や密度ムラを残さないことです。大判・薄型セラミックのプレスでは、「どれだけ強く押すか」だけではなく、「広い面全体をどれだけ均一に緻密化できるか」が重要です。

一般的な型枠を用いる成形では、粉体の充填・流動や型枠壁との摩擦、圧力伝達、脱気などを適切に制御する必要があります。ラミナムは、型枠を用いず、粉体を移動するベルト上に広げて均一に加圧する独自方式を採用することで、こうした制約を減らし、大判・薄型の成形体を均一化することで強度を上げる追求しています。

成形工程で発生する端材やカット片・粉末は、95%を回収・再利用し、廃棄物の発生と原料調達量の抑制と原材料の循環利用を実現しています。

ラミナムが目指しているのは、単に「製品をつくる」ことではなく、製造工程そのものを循環型へと進化させることです。


4.タイル原板の表面にデジタルプリントと表面加工を施す。

素材の美しさを最大限に引き出し、「自然らしさ」を表現する

成形されたタイルの表面には、デジタル技術などを用いて多彩な意匠が施されます。天然石、金属、木などの豊かな立体・平面の表情を、大判ならではのスケールで表現できることがラミナムの大きな特長です。400dpiの高精細プリンターは、立体的なタイル面状の構造を捉え、グラフィックを印刷します。インクにはVOC低排出の水溶性インク採用を一部製品に採用、研究を進めています。

2025年ラミナムは新しい立体面状「RARE(レア)」を発表しました。これは、表層の狙った部位だけに「柔らかな触感」を与える新しい印刷技術を用いています。これにより天然石のように荒い肌触りと柔らかな質感が混在するよりリアルな自然表現が可能となりました。

⇒ラミナムジャパン東京・大阪・名古屋ショールームでRARE(レア)を体験する。

ラミナムのセラミックスラブのデザインは表面のグラフィック・立体的構造だけではありません。タイル内部の原料から始まります。原料はデザインのグラフィックに合わせて調色されるため、小口面とデザイン表層面の色差が目立ちにくい設計です。また、製品ごとにセラミックボディの光の透過率がデザインされ、表面だけでない色合いの「深み」が与えられます。


5.高温焼成し、強度・硬度・耐久性などの最終的なタイル特性を形成します。

成形・乾燥・デジタル印刷を終えたスラブは、まず予熱され、その後、1200℃を超える高温の窯で焼成されます。高温で焼成することで、原料を緻密に焼き締め、セラミックとしての性能を形成します。焼成を終えたスラブは窯から出た後、デジタル検査機器で一枚ごとの状態を確認し、不良品を取り除きます。

■環境インパクトを「電化&再生可能エネルギー」と「タイル薄型化」により低減

意匠を施したタイルは、高温の窯で焼成されます。この工程は、原材料を焼き締め、セラミックならではの高い強度、耐熱性、耐候性、耐摩耗性を与える必須工程ですが、一方で焼成は製造において最も多くのエネルギー消費し温室効果ガスを排出する工程です。

■製造工程の革新:エネルギー集約型産業からの脱却

EUは2030年までに温室効果ガス排出量を1990年比55%以上削減し、2050年には気候中立※を目指しています。タイル産業はコストの20%近くがエネルギーというエネルギー集約型産業で温室効果ガスを多く排出するため、業界全体での実行力のある取り組みが求められてきました。これに対し欧州セラミック産業は、1990年以降、排出量を約33%削減してきました。背景には、製造工程の効率化、省エネルギー、設備改善、そして1980年代以降の石炭など固体燃料から天然ガスへの転換があります。

2050年のカーボンニュートラルに向けては、さらなる省エネに加え、再生可能電力、グリーン水素、バイオ燃料への転換、製造工程の革新、CO₂回収・利用・貯留(CCS/CCU)などを組み合わせ、段階的な脱炭素化を進めています。

■20年前からの環境負荷低減の取り組み

ラミナムはこの課題に、「タイル薄型化」と「焼成の電化・再エネ化」という持続可能な製造モデルで答えてきました。EUの脱炭素政策が現在ほど強く打ち出される以前の2000年初頭、フィオラーノ・モデネーゼ工場で電気・ハイブリッド窯を導入し、2022年までに4基の焼成窯のうち3基をハイブリッド化。電力75%・天然ガス25%で稼働させ、2023年には従来型窯と比較してガス使用量を約70%削減していま

■自社太陽光発電の活用によるCO2排出削減

製造の電化を進めても電力会社から購入する電気が化石燃料由来では温室効果ガス排出削減にはつながりません。ラミナムでは自社太陽光発電と再生可能エネルギーと組み合わせ、さらなる電化と脱炭素化を推進しています。2025年時点で3Mwpの太陽光発電設備により、ラミナムの2mm/3mm/5mm厚仕様のセラミックスラブは、気象条件が整えば、ハイブリット窯の電気焼成工程の100%を「太陽光エネルギー」により賄えます。

■「薄い」は「温室効果ガス削減」へ直結する

ラミナムは2001年に当時、世界最薄の3.5mm厚のセラミックスラブを開発しました。2024年には新たな世界初、2.6mm厚を発表しています。裏面のグラスファイバーを除けば公称値2.2mmのタイル本体厚という「薄さ」は、タイル焼成時間を劇的に減少させます。焼成時間は20mm厚タイルの約1/10、5mm厚の1/2。製造段階での温室効果ガス排出削減に直結します。


※気候中立(クライメイト・ニュートラル)とは、人間活動によって排出される温室効果ガスの総量を、植林や削減活動による吸収・相殺量で差し引き、実質ゼロにする環境保護の取り組みです。


6.追加工・品質検査・出荷へ。

焼成を終えたスラブは窯から出た後、デジタル検査機器で一枚ごとの状態を確認し、不良品を取り除きます。その後、用途や仕様に応じて、裏面への補強用グラスファイバーの貼付、表面研磨(鏡面仕上げの場合)、指定寸法への切断・加工などを行い、最終的な品質検査を経て出荷されます。

「廃棄する」から「循環する」ものづくりへ

焼成後のタイルは、品質チェックを経て用途に応じて外周の切断・トリム加工を行い、最終的な製品寸法へ整えます。合格品は用途に合わせて梱包用木製パレットへ移送され、出荷まで倉庫に一時保管されます。工場内の搬送はAGV(無人搬送車)により電化されています。

ラミナムではこれまでご紹介した製造工程で発生する廃棄物の削減と資源循環を進めています。2024年、イタリアの2工場で発生した廃棄物29,458トンのうち、98.7%が非有害廃棄物で、有害廃棄物はわずか1.3%でした。非有害廃棄物には、リサイクルされる木材・段ボールなどの梱包材、工程排水処理で生じる汚泥、製造設備のメンテナンスに伴う廃材などがあります。そのうち91%は、製造工程への再利用、リサイクル、堆肥化、W2E(Waste-to-Energy)によって回収されています。

2025年には、包装材・廃材のリサイクル、堆肥化、エネルギーへの再利用率が93.9%に達しました。2024年の91%からさらに改善しています。また、廃材に占める有害物質の割合は1.08%に抑えられています。さらに、有害物質の再資源化率も2022年の27%から、2025年には51.5%へ向上しています。廃棄物を単なる「ごみ」として処理するのではなく、新たな資源として活用する循環型の仕組みが進められています。また、製造工程で発生する廃材の一部は再び生産工程へ戻すことで、原料の有効利用と廃棄物の削減につなげています。

製造の最後に残るものまで責任を持ち、再利用の可能性を追求すること。それもラミナムの持続可能性の考え方のひとつです。


ーサプライチェーン全体の持続可能性を考えるー

■持続可能な資源利用をサプライチェーン全体で考える

Laminamは、製品の配送・輸送に使用する木材を責任ある資源として捉え、調達から回収・再利用、森林保全までを視野に入れた取り組みを進めています。木材の調達ではFSC認証を通じて、持続可能に管理された森林に由来し、生物多様性や自然生態系を損なわない木材であることをサプライヤーが保証しています。また、使用後の木製クレートを顧客から回収し、再利用する循環も進めています。さらに木材だけでなく、金属製トレッスルも回収・再利用しており、2024年には新品を購入せず、顧客から8,432トンを回収しました。こうした物流資材の循環利用により、新たな資材の投入を抑え、木材資源への負荷低減にもつなげています

■木材の利用を生態系保護から考える

また、Laminamは森林管理、生態系、生物多様性、自然緩衝地の保全にも取り組んでいます。地域環境との共生を重視し、工場周辺の水質・環境調査・地域住民への情報公開といった生産活動が周辺の自然環境・地域社会へ与える影響を意識した工場運営を進めています。2020年には、サンタ・アンナ大学、ミラノ大学、Legambiente、エミリア=ロマーニャ州、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州などと共同で「Life」プロジェクトを開始。森林の適切な管理や生態系サービスの評価、放置された森林の再生に取り組み、将来的に責任ある森林管理から生まれる木材を地域の梱包材として活用する立場として森林管理に参画しています。

■ISO14001で支える、継続的な環境マネジメント

こうした環境への取り組みを一時的な活動にとどめず、継続的に管理・改善する仕組みとして、ラミナムはISO14001:環境マネジメントシステムを導入しています。2021年にはイタリアのBorgo Val di Taro工場とFiorano Modenese工場でISO14001認証を取得し、2024年には認証を更新しました。ISO14001は、企業の環境側面や環境影響を管理するとともに、環境パフォーマンスの継続的な改善を目指す仕組みを第三者が認証する国際規格です。ラミナムでは、責任ある資材調達、資源の循環利用、廃棄物やエネルギーの管理など、製造活動に関わる環境負荷を継続的に見直すための基盤として活用しています。環境への取り組みを「実施する」だけでなく、国際規格に基づく管理システムとして運用し、生産活動による環境負荷を定量化・比較可能な形で管理しながら、継続的な改善と、統合報告書(サスティナビリティレポート)で公開しています。

⇒ラミナム社の統合報告書(サスティナビリティレポート)ダウンロードはこちら


ーISO20400で進めるサプライチェーンの人権配慮ー

企業活動における人権リスクは、自社の従業員だけでなく、製品原料の調達先や取引先など、サプライチェーン全体に及びます。取引先での人権侵害や不適切な労働環境が発生すれば、企業自身が直接関与していなくても、取引先からの信用低下やブランドイメージの毀損、事業継続上のリスクにつながる可能性があります。そのため、サプライチェーン上のリスクを把握し、評価・改善を継続する「人権デューデリジェンス」が重要になっています。

ラミナムは、製品原料の調達先を含めたサプライチェーン全体で、人権に配慮した企業活動を進めています。ISO 20400「持続可能な調達」の考え方に基づき、2019年から全サプライヤーを対象とした年次の資格確認・モニタリングを実施。品質だけでなく、人権、労働条件、環境、労働者の健康・安全などを確認しています。さらに、サプライヤーには人権の尊重や児童労働の排除などを求め、LAMINAMのQHSE※担当者による監査を通じて遵守状況を確認しています。

2022年にはISO 20400の適合証明を取得し、2023年には150社を対象としたESG質問票による調査を実施。ISO 20400の認証プロセスでは、第三者機関であるBureau Veritasによる評価も行われています。こうした継続的な評価と監査を通じて、ラミナムは自社だけでなく、サプライチェーン全体の責任ある調達と継続的な改善を目指しています。


※QHSE:企業の品質(Quality)、健康(Health)、安全(Safety)、環境(Environment)の4つの要素をまとめて管理する仕組み(マネジメントシステム)のことです。


ー天然の原材料、先進的な製造技術、そして循環型社会への責任ー

ラミナムは、特許を含む独自技術とタイル製造の熟練のノウハウと製造技術によって美しく、強く、長寿命のセラミックスラブを製造します。その特長はデザイン性やサイズだけではありません。原材料を再利用し、水を循環させ、製造設備のエネルギー効率を高め、温室効果ガス排出を削減し、廃材は再資源化・エネルギー化する。製造の各工程で環境負荷を見直し、「資源を使い、製品をつくり、廃棄する」という一方向のものづくりから、「可能な限り限り循環させる」ものづくりへと進化させています。

ラミナムは「環境配慮」を理念ではなく具体的データで示します。

こうした環境配慮は理念だけでは終わりません。環境への取り組みの実効性は、国際規格ISO9001,ISO14001,ISO20400により認証され、具体的な数値での結果はEPDにより示されます。