Private house
Photo: Ilya Ivanov

タイムレスな銅殻の家：モスクワ郊外の自然に溶け込む邸宅

ロシア・モスクワ近郊、セレブリアニ・ボル地区に位置する「銅殻の家」は、建築家アレクサンドラ・フェドロワの設計哲学「タイムレス」を体現した邸宅です。彼女は、外部と内部の建築様式を調和させ、ボリュームと必要不可欠な空間の構成を通じて、時代を超越した環境を創り出すことを目指しています。

都市開発された地域でありながら、自然公園の緑に囲まれたこの地に建つ「銅殻の家」は、周囲の環境に影響を受け、構造形式と素材の選択がなされました。長方形の平面を持つ基壇となるメインボリュームの上に、2つのボリュームを持つブロックが重なり合います。1階には屋内プールを備えたウェルネス空間、2階にはリビングルーム、広々としたキッチン、寝室が設けられています。

外観は、被覆材の組み合わせが重なり合い、コントラストを生み出しています。下層部で目を引く酸化金属調の外装にはラミナムセラミックタイルのオキサイドシリーズ、モロが採用されています。金属が時間とともに錆びゆく過程で見せる刹那的な輝きをタイル表層に永遠に閉じ込めたオキサイドシリーズは、設計者のコンセプト「タイムレス」を代弁しています。

内部空間は素材と色彩が巧みに織り交ぜられ、内外の一体感を演出することにより、動きのある空間を創り出しています。ラミナムのオキサイド・モロは、階段やスイミングプールの内装材として使用されています。リビングルームとキッチンには、イ・ナトゥラリシリーズのコレクション「Pietra di Savoia Grigia Bocciardata」が床と壁装材として、「Bianco Statuario Venato」がキッチンカウンターに使用されています。

ラミナムのセラミックタイルは、環境への配慮と高い耐久性への要望を満たすことで採用されました。全てのラミナム製品は20-60%のリサイクル原料を含みタイル本体は100%天然原料で構成されます。「自然な」深みを持つ表層は、周囲の景観と調和するだけでなく、高い自浄効果、耐傷、耐衝撃性、耐UV変色性、耐薬品性、温度変化に対する耐性に優れ、完成されたデザインとコンセプトをタイムレスに守り続けます。