LAMINAMは第62回ミラノ・サローネ国際家具見本市(Salone del Mobile.Milano’24)に出展しました。
Salone del Mobile.Milanoは1961年設立以来、「表現力と機能性」「技術革新」「素材革新」を誇る多様な家具製品を排出しながら、生活様式の変化と家具に焦点を当て実験的挑戦とビジネス機会の出会いの場(コミュニティ)を提供し続けています。世界的デザイナーが手掛けた製品やそのコンセプトの発表の場としてのSalone del Mobileは、トレンドや未来の方向性を示す「デザインの見本市」としての重要性も併せ持ちます。
第62回目のSalone del Mobileは、マリア・ポッロ会長が「全ての期待を上回る記録破りの回でありイベントの国際的リーダーシップを再確認した」と評した通り、多くの成功を収めました。世界35ヶ国からの約2,000の出展者が集まり、累計370,824人の来場者数は前年比28.6%増、2022年と比較し11万人増、その内65.6%が海外来場者でした。ジャーナリスト・通信社の合計は6,976名。内5割が海外メディアであり、まさに“国際的発信力”を持った世界最大規模の家具・デザイン見本市となりました。
■Salone del Mobile’24を象徴する2つのインスタレーション
・David Lynch’s “A Thinking Room”(映画監督デビット・リンチによる「思考する部屋」)
抑圧された都市生活を生きる人々の孤独・欲望・トラウマの露呈。当たり前に見える日常の背後に潜む不安や不気味さ。矛盾・不条理によって表現される社会の複雑性や深層構造。デビット・リンチは観客に「現代社会の問題や矛盾を探求する」体験を提供し、時に物議を巻き起こすような表現によって観客を積極的に映画作品に参加させます。作品は多様性と解釈の余地が残され、観客に自らの解釈や意味を見出すように促します。このようなアプローチは、現代社会・システムを自明のものとしない、個人の主体性や自己表現の重要性を強調しているかのようです。
インスタレーション中心、来場者のための玉座を囲むディープブルーの内装は、深く静かな洞察と内省的思考を促し、現代社会のイメージ(食肉サプライチェーン・工場から立ち上る黒煙・複雑な機械配線等)が断片的に壁面に映し出されます。天井に配されたゴールドは「アイデアの輝き」を示し、来場者の「深い洞察と自己内面への旅」により研ぎ澄まされ力を増す知性・創造性・愛・幸福とのつながりが7つの柱により表現されました。”A Thinking Room”は、現在の重要な社会課題でありデザインの共通言語となりつつある「地球環境への配慮と持続可能性」のための洞察と創造性の自己内面への旅を提供しています。
・Under the surface
Salone del mobileと同時開催された国際バスルーム見本市では、会場中心に海底に沈んだ島が設置され、生命の源である水と人類との課題が没入型のインスタレーションで表現されました。地球上で最も貴重な資源である水を守るための調査報告と新たな解決策を模索する同分野の取り組みが具体的な節水技術と製品機能と共に紹介されました。
■デザイン&コンセプト
本年度のSalone del mobileで世界に発信されたデザイン・コンセプト。
それらは「自然とのつながり」と「持続可能性」にトレンドとして集約されます。
・バイオフィリックスデザイン
自然や自然要素を室内空間と統合するバイオフィリックデザイン。2022年チェルサイエにも見られたトレンドは2024年、壁面・家具や装飾品の表層へのグリーン・アースカラーや自然要素の採用に現れています。美的向上だけではない自然界との深いつながりの感情を呼び起こすデザインは、ウェルビーイングに象徴されるような心身の健康増進にも貢献します。
・有機的な曲線形状
より流動的でダイナミックなデザインへの移行を反映して、有機的な形状がトレンドとして見られます。家具・装飾品は、自然からインスピレーションを受けた流れるような輪郭や不規則な形状を特徴とします。伝統的な幾何学形状からの脱却は、インテリアに自然から生まれる美しさを加えます。
・天然素材
家具・装飾デザインに天然素材を採用することに重点が置かれました。持続可能な素材がコンセプトの中心に据えられ、真正性(モノや主張が「本物」であること)があり暖かみのある色彩や質感が見られます。天然素材への移行は、環境意識とクラフトマンシップと職人技術へのコミットメントを強調しています。
・持続可能性
私たちは急速に変化する世界に生きており、必要な変化・再構築のための参画への欲求がますます高まっています。市場傾向は、多くの人々が環境問題に非常に敏感であり、自らの価値観を体現するブランドに愛着を感じ、支持することを示しています。企業は消費者に対して自社の理念・価値観・方針・アプローチを示すための透明性・説明責任・持続可能性が求められています。「地球とその未来への問題意識」はあらゆる企業の基本かつ重要な視点となっており、家具・デザイン業界において行われるコミュニケーションは「純粋な美学の追求」から「エコ・サステナビリティ」へと発信されるメッセージが徐々に移行しています。
■「表現力と機能性」×「技術革新」+持続可能性=twO by LAMINAM
「地球環境への配慮と持続可能性のための深い洞察と創造性」は、それを可能にする「革新的な技術と実行力」を伴うことではじめて新しい価値を生み出します。LAMINAMは、第62回Salone del Mobileにおいて、技術・素材・機能の全ての面で革新的なブランド「twO」を発表しました。それは、セラミックタイル表現の可能性の拡大と、かつてない「本物の」持続可能性の感覚をもたらします。
世界最薄3mm厚の大判セラミックタイルを発表し、「大判セラミックタイル」という市場自体を創造した20年前と同様に、LAMINAMは再び革命を起こす準備ができています。幅広い応用可能性を持つ2mm厚の新しい表層。この新しい技術は、LAMINAMとその採用企業、製造・物流・サプライチェーンのあらゆる側面で持続可能性のためのかつてないほどの低い環境負荷の達成を実現します。
LAMINAMは持続可能性を戦略的な開発ビジョンの中心に据えています。全てのラミナム製品はリサイクル原料を20-60%含み、タイル本体は天然原料100%で構成されます。電気・ガスのハイブリット窯は焼成の約75%が電力により行われ、自社の太陽光発電システムより優先的に供給されます。その最大発電量はピーク時の生産に対し十分な電力量を確保しています。
薄く軽い「 twO 」の製品特性は、天然原料の使用量削減、焼成時間短縮によるエネルギー効率化とCO2排出削減に直結します。2mm厚のセラミックタイルは、3mm厚との比較で原料消費が30%、焼成時間が50%削減され、原料採掘・製造・輸送・施工までのサプライチェーン全体で約70%のカーボンフットプリント削減が期待されます。
「twO by LAMINAM」は持続可能性を尊重する全てのプロジェクトのために存在するLAMINAMの新ブランドです。
薄さ
2mm厚の大判セラミックタイルはより多くのデザイン的な選択肢を提供すると同時に説得力のある持続可能性のアプローチを提供します。
自然
持続可能性は「偶然」成し遂げられることはありません。タイル本体が100%天然原料で構成されるLAMINAMはセラミックタイルを「自然」の一部とすることを可能にします。
軽さ
製品としての「薄さ」は、環境負荷の「軽さ」を意味します。
ラミナムジャパンでは新ブランド「twO by LAMINAM」のコレクション、Gemini(ジェミニ)の期間限定先行公開イベントの開催を予定しております。詳細が決定次第、弊社ホームページにてご案内させて頂きます。
弊社公式Instagramにてフォロワー登録して頂きましたお客様には、ホームぺージ発表に先立ち、限定イベントにお申込み頂くための登録方法のご案内(ストーリーズによるプッシュ通知)をお送りさせて頂きます。※お申込み人数が定員に達し次第、受付終了とさせて頂きます。
Instagramでは、世界各国の設計者・デザイナーが日々発信するLAMINAM大判セラミックタイルによるデザイン表現を投稿しております。「あなたらしい」デザイン表現のためのインスピレーションのシャワーとして、ぜひご活用ください。