2023.09.29
Cersaie 2023

LAMINAMは世界的セラミックタイル・キッチン・バス・トイレの国際見本市
チェルサイエ2023に出展致しました。

世界最大規模のタイル国際見本市としてデザインのトレンド創造と発信を行ってきたチェルサイエは今年で40年目を迎えました。これまでのセラミックタイルの歴史を振り返り、その未来像を示す節目となった2023年のチェルサイエ。LAMINAMは伝統石材に積み重ねられた歴史に敬意を払い、これまでにないセラミックタイルの表現として新たなコレクションを発表しました。
その試みは、自然の営みが生み出す芸術作品としての天然石の記憶を紐解き、敬意と愛情を持ってその物語を現代に伝えることを意味します。自然が生み出す驚くべき創造のプロセスの始まりから完成まで。過ぎ去った時代の記憶は地層の中に痕跡として刻まれます。その記憶はLAMINAMの新しいコレクションを通じて、健やかで満たされた生活の場を形作る私たちの時代にふさわしいセラミックタイルのデザイン表現として語られます。

LAMINAMの新しいコレクションは、タイルによる単純な石材の再現ではなく、「石と水の物語」の表現をコンセプトとしています。気の遠くなるような年月をかけて天然石を生み出した水、石の上を演者の様に流れ落ちる雨水、またこの表現が新しいデザイン潮流の波の起こり(波頭)となること。グラフィック、テクスチャー、作り手の想いは動的・静的な水の表現に現れます。

HADO(ハド―) 水が生み出す自然の芸術表現

鉱泉・地下水・温泉といった水から生じた石灰質沈殿岩であるトラバーチンは数万年の堆積物の記憶が時代ごとの色を生み出し年輪のように重なることで形成されています。時代や土地ごとに異なる堆積速度の差異は重ねられた年月により波のようなに折り重なる独特の堆積層の縞模様を生み出しています。調和のとれた深遠な魅力を持つトラバーチンを構成する堆積物の記憶は、岩と水によって行われたこの忍耐強い芸術的作業によって生まれたチャーミングで美しい表情を、まるで詩の様に描き出しています。
イタリアの歴史あるトラバーチンの現代的で洗練されたアプローチによる原点回帰をテーマとするHadoシリーズは、この気の遠くなる年月の「水の記憶」を活気に満ちたインテリアの未来像へと昇華します。輝かしい自然が永遠に内包する貴重な記憶を起源とする力は、新しいデザインのうねりを形作ります。シリーズ名のHadoは発生した波が最も高い位置に到達した状態を表す日本語、「波頭」に由来しています。HADOシリーズは水と石の記憶を、時代を越えて伝わる波の様に遠い過去から新しい生活空間へ伝播します。

RAIN 自然のアーティスト

表層材市場において突出した革新的なソリューションを提供する研究開発部門はHadoシリーズのために新しい表面仕上げ、RAINを開発しました。この仕上げはセラミックタイルにこれまでない立体感や触感のテクスチャーを与えます。厚み3mmの大判スラブにおいて深い凹凸差を持つ立体的テクスチャーを再現できるメーカーは非常に限られています。この技術を1200×3000mmサイズで提供するLAMINAMはセラミック業界に新しい視覚表現をもたらしました。
RAINの大判タイル表層に垂直に走る立体的テクスチャーは伝統的な石工の繊細なノミ細工である浅浮き彫りの技法を再現しています。そのラインは石の上を流れ落ちる水のように無数の流水の道を表現しています。水は魅力的で安らぎを与える彫刻的な演劇の演じ手となります。細い繊維のような表層はうねり流れながら立体的な表層を造り、自然との深く絶え間ないつながりの感覚を表現します。