2025.06.19
展示会・トレンド情報
建築とデザインの革新:ARCH MOSCOW

ARCH MOSCOWで発表されたPARSECとLAMINAMによるこのプロジェクトは、
時間が緩やかに流れ、形状が永遠の中に溶け込んでいく空間を創造します。

今年で30周年を迎える国際建築・デザイン展示会フォーラム「ARCH MOSCOW(APX MOCKBA2025)」はロシア国内外の建築・設計事務所、ディベロッパー、建材メーカー・販売者を繋ぐコミュニケーションプラットフォームとして機能しています。

キュレーションチームのテーマ別展示・特別プロジェクト、熟考・厳選された参加者へのアプローチに定評のある同フォーラムは、ハイレベルかつ充実したビジネス・教育プログラムを形成しモスクワにおける重要な専門的文化展示会となっています。

「時間の砂」(«Пески времени»)と題されたこの共同インスタレーションは、来場者に「時間がゆるやかに流れ、形状が永遠の中に溶け込む」空間を提供することを目指しています。PARSECとLAMINAM Russiaが共同で開発したこのコンセプトは、絶えず進化する建築景観の中で、デザインと素材の永続的な性質を探求します。

「PARSECのような先見性のある設計事務所と協力して、このような革新的なインスタレーションに貢献できることを大変嬉しく思います。私たちのセラミックタイルは、デザイナーに比類ない創造の自由を提供し、素晴らしい視覚効果と高い性能を兼ね備えています。PARSECの卓越した建築的ビジョンを通じて実現されるこのインスタレーションが、現代建築とデザインにおけるラミナムの変革力を美しく示すものと信じています。」- LAMINAM Russiaの広報担当 –

並外れた耐久性、美的多様性、持続可能性を持つLAMINAMの先進的なセラミックタイルは、「時間の砂」インスタレーションにおいて極めて重要な役割を果たします。粘土、砂、長石といった天然素材から作られたこれらの材料は、時代を超越したテーマや自然とのつながりというインスタレーションのコンセプトと共鳴します。

耐衝撃性、耐傷性、耐薬品性、耐紫外線性に加え、軽量で大判であるというラミナムの特性は、完成された「野心的デザイン」にとって実用的な利点を提供します。

■インスタレーション・コンセプト

建築とは、単なる静的な形態ではありません。それは、感じ、考え、そして時を経て動き続けるプロセスです。空間は、感情や意味が満たされて初めて生命を宿し、そこに人が存在しなければ、それはただの物質に過ぎません。

建築は、調和を求める人間が抱く「普遍性への願望」と「短期的なトレンド」の両方を映し出します。スタイルは変化しても、時の試練に耐え、永く周辺と関連性を保ち続ける空間を創造するという目的は変わりません。

シベリア・バイカル湖特有の神秘的で希少な自然現象「バイカル・ゼン(Baikal Zen)」
冬の冷え込んだ時期に凍結した湖面に落ちた石は陰を作り、その周辺の氷だけが日中に溶け落ちます。昼夜溶解と凍結を繰り返しながら複雑な条件が重なり形成される氷の土台。透明な土台の上の石が湖面に浮いているように見える姿が日本庭園の積み石に似ていることから「禅(Zen)」という言葉が用いられています。

バイカル湖畔に位置するコングレス・センターのためのデザイン・コンセプトとしてバイカル・ゼンの「無重力感」がインスタレーション「Falling Time(落ちる時間)」の出発点となりました。そこは静かに思考し、瞑想するための空間です。

空間表層は、粘土、砂、長石といった自然素材から生まれるラミナムのセラミックタイルで仕上げられています。これらはバイカルのランドスケープを形作るのと同じ自然要素です。建築は自然の一部となり、人の魂と静かな対話を始めます。

インスタレーションの重要な要素である「砂」は、建築モデルをゆっくりと覆い、時の流れと時代の移り変わりを象徴しています。

ARCH MOSCOWで発表されたPARSECとLAMINAMによるこのプロジェクトは、時間が緩やかに流れ、形状が永遠の中に溶け込んでいく空間を創造します。